血管腫

血管腫haemangioma

 次のように大別する.

 1)単純性血管腫     4)異型血管腫     8)くも状血管腫

  〔赤酒しみ様母斑〕  5)血管芽細胞腫    9)老人性血管腫

 2)苺状血管腫      6)被角血管腫    10)毛細血管拡張性肉芽腫

 3)海綿状血管腫     7)グロームス腫蕩

 

portwine stain nevus

 〔同義語〕単純性血管腫haemangioma simplex C旧称],火焔状母斑 naevus flammeus, Feuermal

 〔症状〕出生時すでに存し,隆起しない赤~暗赤色の斑で,増殖することなくまた自然消退することもない〔付図3-5].まれに思春期頃より,表面が瘤状~ポリープ状に隆起して来ることがある.新生児の1.5%ほどにみられる.

 〔組織所見〕真皮中浅層に毛細血管の増加と拡張.

 〔治療〕小なら切除.冷凍療法〔雪状炭酸圧抵法,液体窒素〕, cover mark, spot coverなどで被う.

 〔付〕サモンパッチ salmon patch,正中部母斑naevus teleangiectaticusmedianus et symmetricus 〔Schnyder〕〔付図26-32〕:新生児期から乳児初期にかけ,眉間・上眼険内側・前額正中・人中・項部〔まれに腰殿部〕に生ずる境界不明瞭,淡紅色の色調にムラのある,細かい毛細血管拡張からなる,隆起しない紅斑で,新生児の30%にみられ,生後1年半のうちに大部分は自然誚退する.項部 〔および前額〕のものはウンナ母斑(naevus Unna)と呼ばれ,成人期まで残存することがある.常染色体性優性遺伝回).