イギリスの食料貧困(Food poverty)は公衆衛生緊急事態のあらゆる兆候(all the signs)を示しています。 リバプール大学のDavid Taylor-Robinsonらは、イングランドにおける栄養失調( malnutrition)関連の入院数が2008年から2009年にかけて倍増したことを明らかにしました。 さらに Institute for Fiscal Studies の報告では、非健康的な食べ物を常食としている子供でカロリーと栄養が不足していることと、医療機関による食糧無料サ


イギリスの食料貧困(Food poverty)は公衆衛生緊急事態のあらゆる兆候(all the signs)を示しています。

リバプール大学のDavid Taylor-Robinsonらは、イングランドにおける栄養失調( malnutrition)関連の入院数が2008年から2009年にかけて倍増したことを明らかにしました。

さらに Institute for Fiscal Studies の報告では、非健康的な食べ物を常食としている子供でカロリーと栄養が不足していることと、医療機関による食糧無料サービス券(food bank voucher)の発行数が指数関数的に増加していることがわかりました。

この緊急事態は、予防策を講じる頃には手遅れになっている可能性があります。

感受期(sensitive period)に栄養失調になると生涯にわたって影響を受け、心疾患や他の慢性疾患を罹患しやすくなるので、子供の栄養失調は特に深刻な問題です。

イギリス政府が今回の調査結果の公表を遅らせたことが、結果としてイギリスにおける緊急食糧援助(emergency food aid)件数の増加をもたらしました。栄養失調の原因は生活費の上昇と厳しい福祉改革(welfare reform)にあると推測されます。

最も影響を受けやすい集団(most vulnerable population)の栄養状態に対して、政策がどのような影響を及ぼしているのかを徹底的に調査する必要があります。

適切な食糧供給を受けること(Access to an adequate food supply)は人間の基本的欲求および権利なのですから。

イギリス人は栄養学に疎く、主食と副食をバランスよく食べるという習慣をもっていないので、このことが栄養失調を生じやすくさせているとも考えられます。