2014-06-25から1日間の記事一覧
BENEVOX社は、ロシア市場を対象としたFIAT(イタリア)の修理および検査ソフトウエアのローカリゼーションを行う新プロジェクトを開始しました。このプロジェクトは約1年ほど継続され、自動車産業に精通した翻訳者、校正者、編集者などのプロのチームが結成さ…
fMRIが実用化されてまもなく、1993年にはすでにfMRI撮像中の最初の脳波測定の試みがなされています。当初よりてんかんへの応用が眼中にあったことは驚くに難しくありません。MRI撮像中には通常の検査室測定では存在しない様々な脳波上のノイズ、アーチファク…
医学におけるドグマの問題は長く続いてきました。医学の歴史は、偉大な洞察をもった者が因習的な医学界の根強い敵意ゆえに自殺や発狂に追い込まれた汚辱の物語にまみれています。たとえば、病院に麻酔と消毒を導入し、外科手術に革命をもたらした二人の人物…
マイクロソフトがWindows(RTを含む)向けの Bing Translatorアプリを開始しました。この翻訳アプリは特段新しいというわけでなく、また、私はWindowsのアプリについてはあまり書かないのですが、マイクロソフトが7か国語のカメラベースの翻訳などWindows Phon…
アルコール消費を制御する遺伝子『Gabrb1』が、イギリスの研究チームにより同定されました。この遺伝子に欠陥があると過剰な飲酒を引き起こすことになります。この研究では飲み過ぎという現象のメカニズムも明らかになりました。 正常なマウスはアルコールに…
脳腫瘍は米国におけるがん死亡の主要原因の一つです。従来の方法では癌を診断するのに2、3日かかりますが、研究者が開発した新しい技術を用いれば、たったの30分で診断することができます。 脳腫瘍は、脳や脊髄中心管(central spine canal)内にある一つ以上…
経頭蓋磁気刺激法(transcranial magnetic stimulation : TMS)は非侵襲的で簡便なヒト中枢神経系の刺激法として、1985年に英国のバーカーらによって実用化されました。この基本原理はすなわち、頭皮上に置いたコイルに電流を流すと磁場が生じますが、この磁場…
英語教材で最も人気のあるブランド「Rapidex」は、1974年に設立されました。現在、この出版社(publishing house )「 Pustak Mahal」が発行する教材は、16のインド言語と3つの外国語に翻訳されています。 正確な数はわかりませんが、過去40年間にわたって数百…
脳磁図(Magnetoebcepharography ; MEG)は神経細胞活動によって電流とともに生じる磁場を測定する、脳機能の検査方法の一つです。1971年に生体磁気計測装置(MEG装置)を用いた初めての脳機能の記録がされています。 脳機能の検査では脳波が一般的ですが、脳波…
2013年11月28日、Velphoro(sucroferric oxyhydroxide)が、慢性腎疾患の透析患者を対象とした血清リン濃度( serum phosphorus )の調節薬としてFDA承認されました。Velphoro(以前はPA21として知られていた)は、鉄ベース(iron-based)かつ無カルシウム(calcium-f…
てんかんと鑑別を必要とする睡眠障害には、種々の睡眠時随伴症、その他があります。鑑別の基本は、てんかん発作の臨床像とともに、各睡眠障害についての臨床像を知っておくことです。 <strong>1. 症状が睡眠だけかどうか</strong> この点は病歴聴取上、重要です。睡眠障害は、…
栄養ドリンク(Energy drink)は数十億ドルの市場になり、その規模は今でも拡大し続けています。しかし、栄養ドリンクを飲むと1時間後に、心臓収縮速度(heart contraction rate)が有意に増加することが、研究により明らかになりました。 この研究結果は北米放…
難治性のてんかんに対する外科手術後、術前には認められなかった幻覚や妄想などの産出的な精神病状態を呈することがあります。これをde novo精神病といい、術後注意すべき精神症状です。ただし研究の目的によっては反社会的な行動、突発的な興奮や暴力、重篤…
麻酔下の恐れる事件の一つに、「悪性高熱」があります。麻酔中に突然発熱して心臓の動きが悪くなり、体に酸素が行き渡らなくなって死んでしまうというすごい病気です。遺伝素因が関係して、肉親を調べるとやはり同様の麻酔で死んだ、という経歴が見つかるこ…
イギリスの食料貧困(Food poverty)は公衆衛生緊急事態のあらゆる兆候(all the signs)を示しています。 リバプール大学のDavid Taylor-Robinsonらは、イングランドにおける栄養失調( malnutrition)関連の入院数が2008年から2009年にかけて倍増したことを明ら…
医学は科学です。それは人体の自然科学的認識を基礎に置くからです。特に19世紀ドイツで、医学の自然科学的側面が強調されました。しかし、医学はそれだけでは完結しません。医学の対象は病という悩みを持つ人間です。医学の基本は臨床医学です。したがって…
スマートホンのカメラで撮影した漢字(Chinese character)を英語に即時翻訳するモバイルアプリ『Waygo』が、更新に伴い新たな機能を追加しました。これにより、英訳を行う前に、ぴん音( pinyin)を反映した漢字の読み方を知ることができます。 この追加機能は…
エピジェネティック酵素(epigenetic enzyme )であるヒストン脱アセチル化酵素6(histone deacetylase 6;HDAC6)を阻害し、がん細胞遺伝子の活性を抑制する新しい化合物群(new class of compounds )が、Kancera社によって発見されました。HDAC阻害薬はがん治療…
パルスオキシメーター発明の特許は日本光電が取りました。ところが、日本光電は特許を取り試作品は作ったものの製品化しませんでした。推測ですが、当時の日本光電はこういう光学機器を試作する能力はあっても、製品化する技術力がなく、販売する見通しを取…
医療保障制度が整備される以前においては、医療サービスの料金(医療費)は医師の裁量に委ねられていました。富裕な階層から高額な医療費を徴収し、貧困層には無償でサービスを提供するという、医師個人による社会保障が行われていたようです。日本では、1927…
フランスは世界に冠たるモノリンガル(単一言語)政策国家でしたが、それが変わり始めました。突破口は、ドイツとの国境地帯のアルザス州でした。 ここは、住民の多くがフランス語とドイツ語のバイリンガルであることから、仏独両語のバイリンガル教育を小学校…
非けいれん性発作重積状態は意識障害を伴わないもの(単純部分発作重積状態)と意識障害を伴うものに分類されます。 意識障害を伴う非けいれん性発作重積状態は、通常のてんかん発作である短い意識消失発作ではなく、突発的に長時間昏迷様状態になるものです。…
現在使われている代表的な降圧薬は、ARB(アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬)、ACE(アンギオテンシン変換酵素)阻害薬、カルシウム拮抗薬、利尿薬、β遮断薬の5つのタイプです。 ARBはレニン-アンギオテンシン系を抑制して、血圧を下げる作用をもつARBです。これは…
筋無力症という病気があります。筋力が低下する病気ですが、特に1回だけの運動ならわりあいによくできるのに反復運動が苦手だという特徴があります。 この「1回だけの運動ならわりあいによくできるが繰り返しが苦手」という特徴は筋弛緩薬を少量注射したとき…
サクシニルコリンは作用が速く短い薬で、静脈に注射して40秒で作用が現れ、5分で作用が切れます。サクシニルコリンは、コリンとサクシニル酸(コハク酸)二つとが結合したもので、化学的にはサクシニル-ディ-コリンです。ここでディというのは「二つ」という意…
ぺイロニー病( Peyronie’s disease)として知られる厄介な陰茎の湾曲症(curvature of the penis)を呈する男性を対象とした治療薬『Xiaflex(ヒストリチクム菌コラゲナーゼ[collagenase clostridium histolyticum])』がFDA承認薬になりました。 膀胱湾曲症では…
てんかん外科術前検査の定番であるアミタールテストは、大脳半球を片側ずつ麻酔している間に非麻酔側の言語機能や言語性・非言語性記銘力を検査し、言語性優位半球側を決定するものです。しかし、この手技はアモバルビタールを内頚動脈経由で注射するためき…
医薬品業界にとって最終需要者は病気に苦しむ患者です。ただし治療薬の選択、処方については医療機関と医師の判断によるところが大きいです。問題となっている医師不足と非効率な病院経営は、適正な医療を供給するために早急に改善されるべき点です。 日本は…
女性てんかん患者に無月経などの月経異常がみられることは珍しくありません。Herzogらは側頭葉てんかん(TLE)を持つ女性患者50例のうち28例に月経異常を認めたと報告しており、その内訳は無月経8例、稀発月経10例および月経周期異常10例であったと述べていま…
出産センターという新機軸を生み出した一部の助産婦は、お産のプロセスが過度に医療化し、非人格化していると感じています。アメリカン・カレッジ・ナースミッドワイブスの学長は、「私たちは妊婦と出産を医学的な問題ではなく正常な生活の一過程としてみて…