メラノーマで実証された延命効果

 ガン患者さんに、辛い宣告がくだされることがある。末期ガンの場合によく聞く、「余命○力月」とか「持って○年」といった告知である。

 

 「メシマコブ」を使いはじめた患者さんのなかにも、そうした冷酷な告知を受けた人は少なくない。しかし、「メシマコブ」によって、そうした余命告知を笑い飛ばした人もいる。余命3ヵ月とか4ヵ月と宣告されたが、「メシマコブ」しょって2年、3年と元気に生活している患者さんがいるのだ。

 

 そうした延命効果は、「メシマコブ」の免疫機能の増強の結果であることを疑う余地はない。

 

 延命効果については、韓国生命工学研究所の実験がある。

 

 韓国生命工学研究所では、悪性腫瘍であるB16F10メラノーマを無菌マウスに移植する実験をおこなっている。メラノーマは「悪性黒色腫」と呼ばれるガンで、爪に黒いホクロのようなものができれば、だいたい3ヵ月で死亡するといわれるほどの悪性腫瘤である。同研究所では、メラノーマを移植したあと、「メシマコブ」を投与したグループと、なにも投与しないグループとの問での生存期間の違いを比較している。

 

 その結果、なにも投与しないグループでは、メラノーマ移植から24日を経過する前にす、べてのマウスが死亡している。一方、「メシマコブ」を投与したグループでは延命するものが多く、メラノーマ移植から36日をすぎて最後のマウスが死亡している。マウスの寿命が280日から300日であるから、12日の延命は人間に置き換えると2年以上に相当するこうした違いが起こる理由は、「メシマコブ」を投与したかしなかったかによる。

 

 「メシマコブ」を投与すると、先の奎先生や鄭先生の研究からも明らかなように、免疫力が高められる。具体的にいえば、「メシマコブ」を投与すると免疫力が増強され、マクロファージが増強され、抗体も大量につくり出される。大量につくり出された免疫細胞と抗体がガンを攻撃し、ガン細胞の増殖を抑えるとともに正常な細胞のガン化を防いでくれるのである。こうした延命効果は、「腹水ガンマウスの延命」として、洪先生によっても報告されている。

 

ガン臨床医はなぜ「メシマコブを」使うのか  北川栄志[著] 定価 本体1000円(税別)